子どもの頃、体育の成績はいつも平均以下だった私が人生初めてエントリーした大会がサハラレースでした。
その後、何度もステージレースやアイアンマンレースに参加している
自分の経験や他の参加者の話を聞く中で、わかったことがあります。
「運動苦手だと思っていても、マラソンや長距離レースなら楽しめる。」
理由1:持久力はトレーニングであげられる
100m走なら10秒で勝負がついてしまいますので、短距離はとにかく瞬発力が重要です。
瞬発力でダッシュして、トップスピードに乗せます。
スピードを維持し、ゴールまで駆け抜けるのには持久力も必要ですが、
必要とする時間は非常にわずかです。
一方、フルマラソンは42.195km
オリンピックでも2時間以上かかる競技です。
一般ランナーであれば、サブフォーで4時間以内完走、あるいはサブスリーの3時間以内完走を目指す人がたくさんいます。
東京マラソンの制限時間は7時間。
平均すれば4時間台、5時間台の完走がもっとも多くなります。
サブスリーは男性で3%程度、女性は1%未満しかいません。
サブフォーは多くの大会では上位3割に入れる成績です。
サブスリーを達成するためには1kmを4分16秒、サブフォーでは1kmを5分40秒で
走り続ける必要があります。
この数字はもちろん楽なものではありませんが、目指すことはできます。
スタート時のダッシュより、むしろ持久力やペース配分がはるかに重要です。
子どもの頃、50m走、100m走が苦手だったとしたら、
大人になって瞬発力を上げるのは容易ではありません。
一方、トレーニングすれば持久力はあげることができるのです。
理由2:戦略がものを言う
体育が苦手だった人の中には勉強は得意だった人も多いはずです。
・目標設定
・戦略立案
・行動計画策定
・実行
・評価
・改善
ビジネスパーソンであれば意識することすらなく、日常的に行っていることでしょう。
これはマラソンなど長距離レースにも役立ちます。
長距離レースの場合は、戦略が重要です。
プロスポーツ選手でない一般人がマラソンを走るのは、誰からに強制されたのでしょうか?
違いますよね、自分の意思です。
・自分はどうなりたいのか?
・今、持っているリソースは?
右脳を使ってありありとイメージし、
論理的な思考を使い、行動計画に落とし込み、実行しながら試行錯誤、
改善していくことができます。
初めは1kmも走れなくても、1km、5km、10kmと段階を追えば
無理なく力がついていくのです。
理由3:セルフイメージが上がる
体育が苦手だと、これからずっと思っていたいでしょうか?
学校の授業ではクラス全員に対して先生が指導することもあり、
見本を見てすぐできる、体の使い方が上手な生徒でないと
すぐに成績をよくすることはできませんでした。
ですが、今は違います。
・個別にランニングフォームを見てもらう
・自分の足や走りにあうシューズを選ぶ
・Garminなどスポーツウィッチで心拍やスピードなどのデータを利用する
・動画を撮影する
・科学的なトレーニングを受ける
・体つくりや当日のレースで効果的な補給をする
といったことが、簡単にできるのです。
見てすぐにはできないことでも、頭で理解したらできる人はたくさんいます。
もし一人で始めても、仲間やコーチ、トレーナーなど繋がりはすぐにできます。
その中で、フルマラソンを完走したり、目標タイムを達成したりすれば
セルフイメージをあがります。
あるいは、もし達成しなくても、運動で新しいことを始めた、挑戦した、のです。
子どもの頃も持った運動は苦手という自分に対するイメージを変えるには十分です。